脂漏性皮膚炎とは(その2)さらに知りたい人のために
よくある質問(Q&A)
Q1.脂漏性皮膚炎はうつる病気ですか?
うつることはありません。
関与するとされるマラセチア菌は皮膚の常在真菌で、誰にでも存在します。脂漏性皮膚炎は感染症ではなく、皮脂分泌量や皮膚の反応性など体質的要因が重なって起こる炎症性疾患です。
Q2.フケ症やアトピー性皮膚炎とは違うのですか?
フケ症は頭皮の角質が剥がれ落ちる状態を指し、炎症が目立たない場合もあります。脂漏性皮膚炎は赤みやかゆみを伴う湿疹である点が異なります。
また、アトピー性皮膚炎は皮膚バリア機能の低下やアレルギー素因が背景にあり、分布や治療方針も異なります。
Q3.診断に必要な検査はありますか?
通常、特別な検査は必要ありません。
症状の出る部位、赤みやフケの性状、経過などから臨床的に診断します。真菌検査や血液検査を routinely 行う病気ではありませんが、他疾患との鑑別が必要な場合には追加検査を行うこともあります。
Q4.市販のシャンプーや洗顔料で治りますか?
軽症であれば改善することもありますが、かゆみや赤みが続く場合は医療用外用薬が必要です。洗浄力の強すぎる製品は皮膚刺激となり、症状を悪化させることがあります。
Q5.どのような治療を行いますか?
治療の第一の目的は炎症とかゆみを速やかに抑えることです。そのため、症状が強い時期にはステロイド外用薬を用います。
症状が落ち着いた後や再発を繰り返す場合には、抗真菌薬外用を併用または維持療法として使用し、再燃を防ぎます。状態に応じた使い分けが重要です。
Q6.治ったら薬はやめてもいいですか?
自己判断で中止すると再発しやすいのが脂漏性皮膚炎の特徴です。症状が安定した後も、薬の強さや使用頻度を調整しながら治療を続けることがあります。
なぜ脂漏性皮膚炎は再発しやすいのか
脂漏性皮膚炎は、皮脂分泌の多さやマラセチア菌への反応性といった体質的要因が背景にあるため、一度治っても再発しやすい疾患です。治療により炎症が落ち着いても、皮膚環境そのものが変わるわけではありません。
そのため「完全に治す」というよりも、悪化させない状態を維持するという考え方が重要になります。
受診の目安
フケや軽い赤みのみで、かゆみがほとんどない場合は、市販の低刺激シャンプーや洗顔で様子を見ることも可能です。
一方で、
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かゆみが強い
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赤みが広がる、長引く
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市販品で改善しない
といった場合は、早めの皮膚科受診をおすすめします。適切な外用治療を行うことで、症状は比較的速やかに改善します。
まとめ
脂漏性皮膚炎は珍しい病気ではなく、正しく治療すればコントロール可能な慢性皮膚疾患です。症状や経過に応じて治療内容を調整することが、再発を防ぐうえで大切です。気になる症状があれば、早めにご相談ください。
脂漏性皮膚炎の原因についてはサイト外に関連リンクがありますので、興味のある方はご覧ください。
文責 新関寛徳(院長)
最終履歴 2026年2月23日