デュピクセント®(アトピー性皮膚炎治療薬)200mgペン型製剤が発売されました

アトピー性皮膚炎の治療に使用される生物学的製剤「デュピクセント®」は、患者さんの年齢や体重に応じて投与量が設定される薬剤です。当院でもデュピクセントによる治療を行っており、これまでは

  • 300mg(シリンジ製剤、ペン型製剤)

  • 200mg(シリンジ製剤)
    の3種類の剤型を使用してきました。

2025年11月より、新たに200mgのペン型製剤が発売され、特に在宅で自己注射を行っている小児患者さんや、そのご家族にとって、より扱いやすい選択肢が加わりました。


ペン型製剤とシリンジ製剤の違いについて

シリンジ製剤(上)とペン型(下)

デュピクセントには、従来からシリンジ製剤(注射器型)とペン型製剤があります。
一般にペン型製剤は、

  • 注射操作が比較的シンプル

  • 針が見えにくく、心理的な負担が少ない

  • ご家族による注射が行いやすい

といった特徴があります。一方で、どの剤型が適しているかは、年齢・体重・ご家庭の状況によって異なります


どんな患者さんに向いているの?(Q&A)

Q1.200mgペン型製剤は、どのような患者さんに向いていますか?
A.主に体重区分の関係で200mg製剤を使用する小児患者さんで、在宅自己注射を行っている場合に、操作面でのメリットが期待できます。

Q2.これまで通院で注射を受けていましたが、在宅注射に切り替えられますか?
A.病状やご家庭の状況によりますが、在宅注射が可能なケースもあります。2週間ごとの通院負担が大きい場合は、診察時にご相談ください。

Q3.注射が初めてでも大丈夫でしょうか?
A.当院では、デモ器を使用して操作方法を確認・練習していただくことが可能です。初めての方でも、実際に手に取って確認したうえで判断していただけます。

Q4.ペン型なら誰でも使いやすいのでしょうか?
A.一概には言えません。年齢、注射を行う方(本人かご家族か)、注射に対する不安の程度などを考慮し、最適な剤型を一緒に検討します。


投与量について

デュピクセントの投与量は、体重区分に基づいて決定されます。
詳しくは以下のリンクも参考にしてください。

▶ 体重区分とデュピクセント投与量
https://www.support-allergy.com/atopy/dupixent/dosing